台湾には金鉱で栄えた九份をはじめ、特定の産業で栄えた街が多くあります。
車埕は、かつて林業や製糖業などで栄えた街です。日本統治時代には、木材加工の一大拠点として栄えており、今でも当時の面影を残す日本らしさが街中に多く見られます。
車埕という名前は、当時、製糖工場がトロッコで砂糖を車埕駅まで運び、そこから列車に積み替えて出荷していたため、いつも多くのトロッコが停められており、台湾語で「車埕(チャティン)」と呼ぶようになったことが由来だそうです。
車埕老街はローカル線、集集線の終点、車埕駅にあるどこか懐かしさを感じる街です。台湾のローカル線に乗って、ノスタルジックな旅に出かけてみませんか？
車埕老街みどころ｜車埕駅
車埕駅は台湾鉄道、集集線の終点駅です。
集集線は日本統治時代に建設された全長約29.7キロメートルの路線で、台湾のローカル線の中で最長の路線です。
車埕駅(車埕車站)の見どころは、木造の駅舎です。現在の駅舎は1999年に台湾を襲った921大地震後に再建されたものです。
駅舎はすべて天然の木材で造られていて、温かみのある雰囲気を醸し出しています。
懐かしさを感じる駅舎はどこを撮っても絵になるので、車埕に行くときはカメラを忘れないようにしてください。
車埕駅(車埕車站) 住所：南投縣水里鄉民權巷2號號(📍GoogleMap) 電話：049-277-4749 営業時間：9:30～17:00 👉交通部観光署 台湾観光ネット
車埕老街みどころ｜林班道体験工房
かつて車埕の主産業だった林業について学ぶことができ、実際に木工の手作り体験ができるのが林班道体験工房(林班道體驗工廠)です。
実際に木材を使ってものづくりをすることで、木工技術の奥深さを体感することができます。
木材を使ったものづくりは学生の頃以来遠ざかっている人も多いのではないでしょうか。
車埕に来たら、木材の本場でものづくりを体験してみてください。
林班道体験工房(林班道體驗工廠) 住所：南投縣水里鄉車埕村民權巷101-5號(📍GoogleMap) 電話：049-277-7462 営業時間：9:30～17:30(土、日曜日は18:00まで営業) 休業日：火曜日 👉公式facebookはこちら
車埕老街みどころ｜車埕林業資料館
日本統治時代は林業で栄えていた車埕ですが、1970年代以降は政府による自然林の伐採禁止が打ち出され、車埕の林業は徐々に衰退していきます。
そんな車埕の歴史を今に伝えるために建てられたのが、車埕林業資料館(車埕木業展示館)です。
資料館では、かつて使われていた道具や、住居など様々な展示を通して車埕の林業の歴史を知ることができます。
木材と鉄筋を組み合わせた建物も圧巻。車埕に来たら、ぜひ立ち寄ってほしい資料館です。
車埕林業資料館(車埕木業展示館) 住所：南投縣水里鄉民權巷110-2號(📍GoogleMap) 電話：049-277-5668 営業時間：9:00～17:00(土、日曜日は18:00まで営業) 休業日：無休 👉公式facebookはこちら
車埕老街みどころ｜車埕老街
車埕駅に来たら見逃せないのが、1950年代の雰囲気が残る車埕老街です。
台湾各地にある老街とは趣の異なる、静かな古い商店街といった雰囲気が漂います。
林業で栄えた当時は、その賑やかさから「小台北(小さな台北)」とも呼ばれていましたが、林業の衰退後は徐々に寂れ、現在ではノスタルジックな古い建物だけが残されています。
タイムスリップをしたような街をカメラ片手に歩いてみてください。
車埕老街 住所：南投縣水里鄉民權巷(📍GoogleMap)
車埕老街みどころ｜鉄道小学校
車埕駅を出てすぐ目の前にある鉄道小学校(鐵道觀光小學堂)は、廃校になった小学校をリノベーションした鉄道博物館です。
筆者は街で台湾の小学校を目にすると、日本の小学校よりデザイン性があるなと感じることが多いのですが、ここも外観からは小学校とは思えないかわいらしさを感じます。
観光案内所も併設されているので、車埕駅に着いたら最初に訪れたいスポットです。
鉄道小学校(鐵道觀光小學堂) 住所：南投縣水里鄉車埕村民權巷127號(📍GoogleMap) 電話：049-277-2982 営業時間：9:00～17:00 👉交通部觀光署 日月潭国家風景区管理處
車埕老街みどころ｜周辺グルメ
木茶房
車埕の名物といえば木桶に入ったお弁当、木桶弁当(木桶便當)です。
木茶房は、かつて木材を貯蔵するために使われていた貯木池を望む絶好のロケーションにあるレストランで、おいしいお弁当の定食が食べられます。
木桶は持ち帰れるので、お土産にもぴったりです。
車埕を訪れた記念に、おいしいお弁当を食べてかわいいお弁当箱を持ち帰ってください。
木茶房 住所：南投縣水里鄉車埕村民權巷5號(📍GoogleMap) 電話：049-277-2873 営業時間：10:00～17:30 休業日：火曜日 👉ホームページはこちら
隱茶 Steam
貯木池のほとりにある隱茶 Steamは、かつて車埕にあった木材会社「振昌木業」の資材課のオフィスとして使われていた建物をリノベーションしたレストランです。
池が見える席に座ってお茶を飲みながら外の景色を眺めれば、きっと台湾旅行の最高の思い出になるはずです。
日本的な雰囲気と、台湾らしさが融合した雰囲気は、訪れた人を虜にすること間違いなしです。こちらも、車埕に来たらぜひ訪れたいお店です。
隱茶 Steam 住所：南投縣水里鄉車埕村民權巷101-3號(📍GoogleMap) 電話：049-277-6471 営業時間：10:00～17:00(土、日曜日は18:00まで営業) 休業日：火曜日 👉公式facebookはこちら
LOUISA COFFEE(南投車埕門市)
台湾全土に展開するLOUISA COFFEE(路易莎咖啡)ですが、こちらの南投車埕門市はわざわざ訪れたい特別な店舗のひとつです。
鉄道小学校(鐵道觀光小學堂)内のある店舗で、お店の壁面には台湾のグラフィックアーティスト、夢裡那兔(ドリームラビット)さんによるウォールアートが描かれています。
2階には小学校らしく、授業を受けるベアブリックのアートも。こちらも必見です。
LOUISA COFFEEの中でもここにしかない特別な店舗に、ぜひ立ち寄ってみてください。
LOUISA COFFEE 路易莎咖啡(南投車埕門市) 住所：南投縣水里鄉車埕村民權巷127號(📍GoogleMap) 電話：049-277-4088 営業時間：9:00～17:30 休業日：無休 👉公式facebookはこちら
アクセス
高鐵「台北」駅から「台中」駅へ(約1時間) 高鐵「台中」駅から徒歩で(約5分)台鉄「新烏日」駅へ行き、台鉄で「二水」駅へ(約50分) 台鉄「二水」駅から集集線に乗り換え、終点の「車埕」駅へ(約1時間) ※集集線は本数が少ないので事前に時間を確認してからお出かけください 👉集集線の時刻確認はこちら
ノスタルジックなローカル線の終着駅で歴史を感じる街歩きを
車埕老街を含む車埕駅周辺は、ノスタルジックな雰囲気を感じるのんびりとした空気感が広がっています。
台北からは距離がありますが、台中からならアクセスもしやすいので、台北以外の旅先を考えているならぜひ候補に入れてみてください。
日ごろの忙しさから逃れてのんびりとした時間を過ごしたい人にはぴったりの観光地です。
※上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット（お店）の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
